「定着の工夫」カテゴリーアーカイブ

自動翻訳を過信しない

近年のAI技術の進展は目覚ましく、自動翻訳も大いに進歩して、中国などでは公務でのコミュニケーションにも利用されるようになってきました。AIはディープラーニングの機能によって、これからも飛躍的に精度が上がっていくのだろうと思います。しかし、コミュニケーションの主体が人間である限り、人間が最終確認をすべきだと思います。その際にはやはり語学力が必要になってきます。コミュニケーションの主体が人間と同化したAIになればもはや人間の確認は不要でしょうが、この時には言語に依存しないコミュニケーションが可能になっている気がします。

目的の外国語を全然知らない人は自動翻訳で文字が対象言語のものに変わっていたら、内容の確認もせす(できず)そのまま使用したりします。中国の古い観光地に残っているおかしな日本語はだいたいこの経緯で生み出されていると思います。日本にあるおかしな中国語もしかりです。私は中国語の中級者で自動翻訳も使いますが、まだまだ言いたいことを正確に表現するのは難しく、自動翻訳のアウトプットを参考にしつつ手直しをして使っています。逆に自分が知らない用語や言い回しを提示されて勉強になることもしばしばあります。

最終的なアウトプットは自分で確認する必要があります。完璧にマスターしていなくても、まあだいたいこんなものか、くらいの良否判断ができれば確認はできます。自動翻訳への丸投げはひかえましょう。

【公式】 POCKETALK ( ポケトーク ) S /グローバル通信2年付き + 端末保証 【音声翻訳+カメラ翻訳】 多言語対応 翻訳機 SOURCENEXT(ソースネクスト) ホワイト

Audible (オーディブル) – 本を聴くAmazonのサービス

SNSの情報発信を見る

最近はTwitterやInstagramで中国語の表現などを定期的に発信して下さる人が沢山います。私はInstagramのアカウントを中国語などの欲しいものだけに限定した情報収集ツールにしているのですが、これがとても便利です。

中国語関連であれば関連するアカウントを検索して一旦複数名をフォローします。その方々の投稿を見ながら自分にとって有用ではないものを外していき、有用なものだけにします。そうすれば大量の投稿を懸命にスクロールすることなく、欲しい情報を簡単にチェックできます。

中にはとても洗練された内容を発信される方もいて感心します。SNSで定期発信する都合上、あまり込み入った内容は難しいからだと思うのですが、「生きた中国語」とか「本当に役立つ中国語」といったタイトルで一言表現を発信されている方が多いです。私は通勤時の日課にして毎日チェックしますが、面白い、役に立つ表現を見付けるとすぐに使ってみています。

携帯一つで空き時間に気軽に中国語表現力を伸ばせる、とても良い方法だと思います。

寝させる(脳内で知識を整理統合する)

「思考の整理学」という外山滋比古さんが記した本を読んだことがある人は多いと思います。1986年発行の古い本ですが東大京大で一番読まれた本として注目されて240万部突破のベストセラーになりました。記憶重視の受け身の学習から脱却し自由に考えるための思考法が書かれています。その中の興味深い内容に「インプットした内容をしばらく寝かせて化学反応を起こさせる」というものがあります。インプットした時は解決が得られなくても、テーマの中心部からあえて時間と距離を置くとセレンディピティ(思わぬものを偶然に発見したり思い付いたりすること)が起こるというものです。それは創造的思考に非常に重要なプロセスだそうです。これは語学学習にも当てはまると思います。

多くのインプットを自分に課して毎日単語や文章を暗記し続けて煮詰まってしまい、更にはうまくアウトプットができず嫌になって止めてしまうことがあります。一度止めると怠け癖がついて当分学習に戻れなくなったりします。しかししばらく時間が空いてたまたま会話する機会があったりするとスラスラと言葉が出たり相手の言葉がクリアに理解できたりして不思議に思うことが多々あります。覚えた時は使えない、時間を空けて多少忘れている筈なのに何故かうまく使える。セレンディピティとは少し違うと思いますが、インプットの時間を空けることで脳内の断片的な知識が整理統合されて使える状態になっているのではないかと思います。

個人的にそんな経験を何度かしたので、今ではスランプに陥って勉強をする気がなくなっても、定期的な整理統合の時が来たのだと認識して、むやみに焦らず他の楽しいことをしながら脳の作業が完了するのを待つことにしています。完了すると自然にうまく使えてまた楽しく学習できるようになります。

HSK受験など期日を決めて学習している場合はそういう訳にもいかないですが、習得に中長期で取り組んでいる場合は自分の気分に合わせて意識的に「寝させる」ことが大切だと思います。

「思考の整理学」まだの方は是非ご一読下さい。

思考の整理学 (ちくま文庫)

ユーチューブ中国語チャンネルの活用

最近はユーチューバーが増えていろんな人が中国語学習の情報もたくさん出してくれるようになり、とても便利になりました。一般知識や勉強方法からネイティブが使う表現まで様々なジャンルが揃い始めました。語学スクールや学習上級者、最近ではネイティブの人たちも動画をアップされています。語学だけにボディーランゲージや表情や口の動き、そして実際の発音を学ぶ必要があり、動画は非常に有効です。また楽しい企画などを取り入れて見る人が興味を持つ内容に仕上げています。私がよく見させて頂くのは、「李姉妹ch」と「ヤンチャンCH」です。李姉妹chの方は日本在住の中国人のご姉妹が作っていて、お姉さんの方が中国滞在が長くてネイティブ並み、妹さんの方も上手ですが学習中といった感じで、中国語をメインにして日本人が中国に関して興味や疑問がある点を解説したりしながら進める内容で、とても面白いです。ヤンチャンCHの方は、日本在住の中国人の方が同じような境遇の中国人の仲間も一緒になって、中国語の勉強のやり方や中国の面白い情報、中国人と日本人の違いなどを紹介していて面白いです。

ただ、ユーチューブは広告商売です。ユーチューバーは登録者数を増やそうと自分のアイデアで視聴者の興味を引くように作っていくので、学習という意味ではどうしてもつまみ食い的で体系的にまとまっているものは少ないです。体系的にまとまっている身近なものはやはりNHKのテレビ講座です。テキストも充実していてとても有益です。NHK講座で学習して一般知識を習得した上で、ユーチューブで補完していくと良いと思います。(「カレッジCH」など勉強用のコンテンツが充実したものもあります。)

そして動画のデメリットとして最初から最後まで見ないと内容が分からないということがあります。タイトルでだいたいどういう内容なのかは分かりますが、自分の知りたいことに答えてくれているかどうかは時間を費やして全て見ないと分からない。もちろん見た結果、答えが見つからないことも度々あります。私にとってユーチューブ暇な時に流して見るもので、調べものをしたい時は参考書やブログ情報等を検索します。その方が速く的確に情報にたどり着けます。

ユーチューブは勉強というよりも楽しんでモチベーションを上げ、中国語関連知識を補完するツールとして活用すべきと思います。

停滞期からの脱却 〜インプット型からアウトプット型へ〜

私もそうですがHSK6級で6〜7割正解のレベルに到達したからといって、ネイティブの会話が満足に分かるわけではありませんし自分から流暢に話すこともできません。自己紹介やものごとの簡単な説明くらいならできますが深い話はできませんし、話をしても問われたことに答えるレベルで積極的な会話はできません。「聞いて分かるけと話せない」「読んで分かるけど書けない」これはインプット型の学習はできているけどアウトプット型の練習ができていない状態です。だから試験の得点が多少上がっても中国語が上手になった感覚はなく、実際には停滞状況に入っています。ここから脱却するにはアウトプットの練習を取り入れる必要があります。インプットしたものを理解して頭で再構築してアウトプットして検証して見直すことにより、初めて自分のものとして蓄積されます。

中級レベルに達している人は日常会話に必要なインプットは十分にできているので、それを「話す・書く」でアウトプットする練習をするべきです。ネイティブと会話や文章のやりとりができる環境にある場合は積極的に交流しましょう。ネイティブ側も母国語でやりとりできるのは嬉しいので、こちらが多少下手でも気にせずに相手をしてくれる筈です。

ネイティブとの接点が少ない環境にある場合は少々難しいです。同じくインプット学習がある程度完了している学習者と会話の練習をするのが良いですが、互いに正しい言葉使いができているか分からないので、先ずはテキストの会話文でロールプレイをするのが良いと思います。フリートークはやはり先生などの有識者の立ち会いの下で実施するのが良いと思います。

テキストとしてはシャドウイングの項でも紹介した「中国語短文会話800」が良いと思います。新しい言い回しをインプットするのではなく何度も口に出してアウトプットの練習をする訳なので、基本的で簡単な会話表現が適切だと思います。もちろん他にも良いテキストはありますが、あれこれ手を出すのではなく一つをやり込む方が効果は高いと思います。

通訳メソッドを応用した中国語短文会話800

「分かる」中国語から「使える」中国語へ。楽しみながらアウトプット練習を頑張りましょう。

中国語の歌を覚える

中国語の歌にチャレンジする人も多いと思います。カラオケに行くととても上手な方もいて、中国語のレベルがかなり高いのだろうと思っていました。ある時同僚がものすごく上手に歌うのを聞いてビックリしました。普段中国語を使う人ではないので「中国後の勉強を始めたの?」と聞くと「音で丸覚えしました」とカタカナで書いた歌詞メモを見せてくれました。音で丸覚えするというのは見事なものです。私には中国人が歌っているかのように聞こえました。(私も以前スペイン語を勉強していた際に一曲音で丸覚えして、披露して感心されたことがあります。)音の丸覚えはともかく、歌は楽しみながら言葉を学ぶ良い方法だと思います。

私も数曲覚えました。「童话」や「今天你要嫁给我」「勇气」「我的歌声里」など。しかし、カラオケで歌えるようになるだけでは中国語力向上に効果は少ないことが分かりました。何故ならカラオケにはたいてい字幕があるので、音とリズムを覚えたら歌詞がうろ覚えでも見ながら歌えてしまうからです。持ち歌が増える割には中国語力は伸びません。音の丸覚えとさほど変わりません。

歌詞を読み込んで意味を理解したり用語を覚えたりと、意識的に取り組んで始めて中国語力の向上に繋がります。私は「流言蜚语」「天涯海角」などを「勇气」で覚えました。また、発音の面でも効力を発揮します。歌のリズムが少し四声を阻害する気がしますが、拼音を丸覚えするのに役立ちます。意味を理解して正確な発音をすることで情感を込めて上手に歌えるようになるのでますます楽しくなります。そうなるとエピソード記憶としてしっかり定着します。

アマゾンミュージックをお薦めします。3ヶ月無料聞き放題です。中国語の歌も多数取り扱っているので、お気に入りの歌を探して練習してみてはいかがでしょうか?

アマゾンミュージックはアップルミュージックと無料体験期間やサービス、価格はほぼ同じですが、取り扱っている曲数が6000曲ほど多いそうです。特にアップルが弱い邦楽が充実しているそうです。

バイリンガル育成のポイント

日本と中国との交流が盛んになるにつれて国際結婚をされる方も増えてきました。私の周囲にも日本人と中国人の夫婦がたくさんいます。そういう方々の子供さんは簡単に日本語も中国語もできるようになる気がしますが、実際には幼少期からバイリンガルを育成するのはかなり難しいようです。ハーフの知り合いもいますが、両言語どちらも完璧な方はあまりいらっしゃいません。居住場所の言語に慣れ親しむ一方、もう一つの言語が維持できないケースが多いようです。その中で、ご主人が日本人、奥様が中国人のご夫婦で、息子さんの語学力を上手に伸ばしている方がいらっしゃるのでコツを聞いてみました。その息子さんは15歳で日本語と中国語がほぼ完璧、英語もマスター中です。奥様は中国大学の日本語講師です。

①  基本的に父親は日本語で、母親は中国語で子供と会話をするそうです。その効果は単に両方の言語をインプットするというだけではなく、気持ちが伝わるのが大きいそうです。人は母国語で話すのが最も自然で感情豊かに気持ちを表現できるので、幼い子供にでもしっかり伝わるそうです。

②  ①の基本は念頭においた上で、家庭内では非居住国側の言語を多めに使うそうです。例えば中国に住んでいると子供は自然に中国語に親しみますので、家庭内ではあえて日本語を多用するそうです。

③  話すだけではなく早いタイミングで文字を覚えさせる必要があるそうです。特に中国語にはない日本のひらがなとカタカナを早いうちに覚えさせて本を読めるようにして、幼少時点から言葉が耳からだけではなく目からも入ってくるように工夫したそうです。

④  言葉だけではなく双方の国の文化に触れさせて興味と理解を持たせる、これが最も重要だということです。アニメなどの子供が興味を持つものを年代に合わせて上手に与えたり、定期的に旅行してみたり。このご夫婦は、仕事の都合に合わせて数年間日本に住んで、子供さんを日本の小学校に通わせたりしました。友達ができるとやはり言葉の習得は速いそうです。

我々のような兼業学習者が参考にすべきは、やはり④の文化の理解だと思います。私は日本にいる頃は正直言って中国に興味を持つことは少なかったです。中国関連で興味を引かれることは特になく、あえて言えば中国史が好きと言う程度でした。しかし、中国が発展してくるにつれて中国発の文化や先進技術が生まれてきて次第に面白い国になってきています。中国語の学習を始めようという方は中国と何らかの関係を持つ人だと思いますので、言葉の詰め込みばかりで苦労するのではなく、中国の面白いところを見付けながら楽しく進めていきましょう。

完全改訂版 バイリンガル教育の方法 (アルク選書)

★オーディオブックAmazon audible 、最初の一冊無料キャンペーン中ですのでお試し下さい。

NHKテレビ中国語は経験者にも有益(★★★★)

帰国して久し振りに撮りだめたNHKテレビ中国語を見てみました。初心者の頃はこれで勉強するという意味合いが強かったですが、ある程度経験を積んだ今でも、復習のツールとしてとても良いことが分かりました。

私などは特にそうですが、学習の際に大体分かったら細かい部分は確認せず、流してしまっていることが沢山あります。その結果「なんとなくこうだと思うけど・・」と曖昧で確信が持てない言葉や言い回しが沢山あります。HSKの文法問題などにあたると解答に確信が持てないものが沢山あります。NHK講座は基本に忠実に作られていますし、出演している日本人に教えていくというスタイルがとられているので、特に日本人が間違え易い部分を丁寧に教えます。

しかも気軽に見流すことができます。学習経験者にとっては簡単な内容なので、テキストを購入して、目を凝らしてメモを取りながらガッチリ見るような必要はなく、ぼーっと眺めていて、自分の理解が不足していたり間違えていたりするところがあれば、ちょっと集中して見れば良いだけです。お酒を飲みながら見るとなかなか楽しかったです。

ただしさすがに上級者には簡単過ぎて物足りないかもしれません。初級から中級レベルの人、あるいは以前せっかく勉強したのに忘れてしまっている人などにお勧めです。

NHK 「テレビで中国語」DVDブック ミニドラマで楽々、覚える 実践! ビジネス中国語講座 (ヨシモトブックス) (NHK「テレビで中国語」DVDブック)

大学の講義を(勝手に)聴講する(★★★)

日本も中国もそうですが大きな大学では管理が緩いというかおおらかというか、講義に紛れ込んだりしていたりしても咎められることは少ないです。私のような年配者が学部生の教室に入ると明らかに怪しいのでそこまではしませんが、教室の外をぶらぶらしているくらいなら大丈夫です。

MBAの講義などは社外人が中心で、しかも週末に開講したりしていますので、おじさんがいても全く怪しまれることはありません。私もいくつかの大学に聞きに言ったことがあります。ネームプレートを用意している場合もあるので教室には入りませんが、講師はマイクを使って話すことが多いので、声は外まで聞こえます。外の椅子に座ってしっかりと聴講させて頂きました。MBAだとビジネスの話が多いので、社会人には比較的分かり易く、かなりレベルが高いリスニングの勉強になります。

若い人だと教室まで潜り込んでちゃっかり聴講してしまう人もいます。手を上げて発表までしてしまうツワモノもいるようです。

大学の講義を聞くことは中国語そのものの練習というより、学びの環境に身を置くことでやる気になるという心理的効果が高いと思います。

最後になりましたが、この方法は明らかにセコイので正式にお勧めできるものではありません。当たり前ですが、時間とお金に余裕がある方はちゃんと入学して受講して下さい。

クレーム用語を覚える(★★★★)

言葉はコミュニケーションツールなので、自分が伝えたいことに関する言葉を覚えるのが効率的で有益だと思います。伝えたいことを喜怒哀楽でみると、喜と楽は比較的早期に覚えようとしますが、怒と哀はネガティブ要素なので意外と積極的に覚えないように思います。しかし、実生活の中では使うケースが多いので、結構頻繁に使ってよく覚えられると思います。

特に中国で生活していると、文化や考え方の違いからどうしても腹が立つことがたくさんあります。中国もマナーが向上してきたので以前よりはずいぶん減りましたが、それでもあります。最近の経験を紹介します。

中国国内線の飛行機内、搭乗した時点から、隣の女の子が携帯で大音量でドラマを見てゲラゲラ笑っていてイライラしていました。そして離陸してしばらくすると、後ろの席のオバさんが私の肘掛のところに足を突っ込んできました。これが超臭い。しかも私の肘に触れて何やらヌルッとした感触でむっちゃ気持ちが悪い。怒りがピークに達したのでエルボで撃退しましたが、暫くするとまたそおっと入れてきました。呆れてもう笑うしかありませんでした。

私の日本人的感覚では、もちろんそもそもこういうことはしないのですが、少なくともエルボをされた時点で相手が嫌がっていると察して止める筈と考えます。しかし中国人の知人によると、「こういう人にははっきり言わないと伝わらないよ」ということです。「あなたの汚い足が私に触れて気持ち悪い。とても臭い。私は怒っています。迷惑なので止めて下さい。止めないなら係員に言って席を変えてもらいます」これくらい言わないと分からないのだそうです。

本当にここまで言うかどうかは別にして、日本人的に「相手がどう思っているか察しなさい」というのは通用せず、言葉で言う必要があるのは確かなようです。いくつかクレーム用語を覚えておいたほうがよさそうです。意外に使う機会が多くて習得に役立つと思います。

中国人のプレゼンテーションを真似る(★★★)

アメリカ人がプレゼンテーションが上手いのは広く知られていることですが、実は中国人もかなり上手です。日本人が下手なだけかもしれませんが。

中国人は滑舌良く大きな声で堂々とやるので、言葉は分からなくても見ていてカッコいいです。20年くらい前に台湾のある会社の副社長のプレゼンテーションがカッコよくて感動したのを今でも覚えています。最初の挨拶や締めの言葉など、ある程度パターン化されているのを丸覚えして使ってみると暗記効果が高まると思います。

私も少し前にちょっと大きめの会議でプレゼンをやったのですが、いつかやりたいと思っていた「尊敬的领导,亲爱的朋友们,大家下午好!」を大きな声でやってみました。もちろん下手くそなのですが、聴衆は私が日本人だと知っているので問題はなく、笑いもとれて気持ち良かったです。こういうのをやってみると、その時の記憶と共にセリフがしっかりと定着して忘れません。

お気に入りの言い回しを覚えて是非やってみて下さい。

授業の要点を記述する(パワポの是非)(★★★★)

中国語学校や大学などで学んでいる人は授業の要点を記述してまとめる一手間をかけるべきだと思います。学習効果が高いのは、非常にアナログではありますが、先生が板書してそれを書き写し、自分が理解し定着しやすいようにまとめることです。

最近の講義では先生はパワーポイントの説明資料を使うことが多くなりました。このパワーポイントは教える側には効率的ですが、学ぶ側にはあまり良くないと思っています。先生はもちろんパワーポイント資料を作成する時にはしっかり考えます。何度か授業を繰り返して見出した反省点は資料に織り込まれます。また、説明効率が良いので多くの情報を詰め込みます。そして授業当日にはそれをそのまま説明します。そうすると標準的で膨大な量の内容を機械的に説明することになり、先生は伝えるべきことを伝えたと満足します。現場の生徒の基礎知識の有無や理解度に応じた個別対応はほとんどできません。

生徒の方はそんなスピードと量を見聞き考えながらメモを取るのは至難の業なので、手っ取り早くパワポの写真を撮って、後から見直そうと考えます。しかし、写真を撮った時点やった気になり安心してしまい、後から見直すことはほとんどありません。つまり、先生も生徒も脳を使っていない授業になっている可能性が高いのです。

先生が板書する授業では、先生は生徒の様子を見ながらポイントのみを書きます。量が絞り込まれてゆっくり伝えられるので、生徒の方もしっかり考えながらメモしていくことができる訳です。情報量は少ないかもしれませんが理解度は高くなり、結果的に習得は早いと思います。

そうは言っても、生徒側から教える側の効率を落とす話をするのは難しいです。次善の策として、可能であればパワーポイントを事前に提供してもらい、授業で強調されたり補足説明されたりした内容や自分自身の気付きをメモしていくようにすれば効果が期待できると思います。

「授業に参加した、パワーポイント資料の写真を撮った、その後見直すことなくお蔵入り」ということにならないよう、何らかの形で要点を記述して復習することをお勧めします。

中国語と日本語の関係を調べる(★★★)

言語に興味がある人には特に面白いと思うのですが、現代中国語と日本語の関係を調べることで楽しく覚えられるかもしれません。

日本の漢字や多くの言葉が中国から来ている訳ですが、日本から中国に逆輸入された言葉もたくさんあるようです。こう言った言葉は和製漢語と呼ばれて、19世紀から20世紀初期に日本で作られて中国で普及しました。中国が近代化を遂げる過程で、中国人留学生によって日本の書物が多く翻訳されたことが大きいようです。日本が西洋から言葉の概念を日本語に翻訳したものと、日本にもともとあったものの2種類があるそうです。意識/運動/階級/共和/失恋/系統/電話/電気/旅行/科学/歴史/哲学/病院/派出所/弁当/寿司/文化/雑誌/投資/企業/広告/国際/社会などがそれに当たります。まさか日本語から中国語になったなどと思いもしない言葉が沢山あっておもしろいです。そして最近では日本のアニメやドラマの人気によって改めて日本のいろんな流行り言葉が中国語になっています。壁咚、壁ドンです。萌、萌えるです。现充、リア充です。卡哇伊、可愛いです。大丈夫、文字通り大丈夫で、真的大丈夫?みたいな使われ方をしています。草食男、肉食女、そのままです。

一方の日本語には中国語が語源の言葉が大量にある訳ですが、面白いものもあります。日本語の「まあまあ」、これは中国語の「马马虎虎」が語源だとか?あるいは「ちんぷんかんぷん」、これは「听不懂看不懂」が語源だとか?賛否両論があるようなので断言はできませんが、そう聞くと面白くてすぐに覚えてしまいます。

漢字言語同士のお隣さん、これからも互いに影響しあって上手に発展していけたらと思います。

漢詩を楽しむ(★★★)

中国の詩「漢詩」には長い歴史があり、数多くの名作があります。好きな詩を探して覚えるというのも楽しく良い勉強になると思います。丸覚えが難しければ好きな部分を覚えるだけでもいいと思います。何かの機会にちょっと使ってみると、言葉以上に考えや感情が伝わり、教養があり情緒豊かな人だと好感を持ってもらえるという利点もあります。

私は中国の歴史が好きで、以前は王朝の攻防ばかりに興味がありましたが、中国語を学び始めてからは文学にも多少興味を持ち始めました。ネット記事からの抜粋ですが漢詩の歴史を簡単に紹介します。最古の「詩経」から始まり、楚、漢を経て、三国の時代に魏の曹操ら三曹が国家芸術としての漢詩を確立しました。唐の時代に入ると詩は宮廷を離れて黄金期が築かれました。この頃に日本人にも広く知られている、歴史の教科書でお馴染みの杜甫や李白、白居易などが活躍しました。唐の後にも有名詩人が多く現れました。

中国人の同僚(80后女性)に好きな詩をあげてもらうと、张九龄という唐の詩人の「自君之出矣,不复理残机,思君如满月,夜夜减清晖」という詩を紹介されました。「只要一想到你,世界在明亮的光晕里倒退(あなたのことを思うと世界は明るい光の中に後退する)」みたいな簡単な現代語訳になるということですが、元の詩の方が意味は分かり難いですがムード満点で、何ともロマンティックで美しく感じます。また、同じく唐代の李益の「水波珍簟思悠悠,千里假期一夕休,从此无心爱良夜,任他明月下西楼」も素晴らしいとのことでした。意味は考えてみましょう。この同僚は比較的文学が好きな方だとは思いますが、中国では漢詩が現代でも愛されているということだと思います。和歌を一般には受験勉強や百人一首でしか触れない日本との違いを感じます。

ネットで検索するといろいろな名作を見付けることがことができます。たまには日々の過酷な勉強を休んで、お気に入りの漢詩を探してみると面白いと思います。

CDブック NHK新漢詩紀行 聞いて楽しむ漢詩100選 (CDブック)

集中期間を設定する(★★★)

語学というのはスポーツと同じで、正しい方法を学んだら後は繰り返し練習することが大切だと思っています。繰り返し練習するのにもコツが必要で、淡々と継続することも大切ですが、時には集中的な取り組みをすることで、学習効果が高まると思います。スポーツでは日々の練習に加えて、定期的に特別練習や合宿を行って能力を高めます。同じように中国語学習でも、集中週間を設定することをお勧めします。

集中週間で実施したいことは2つあります。一つ目は基本や疑問点の見直しです。学習を進めていると、基本ができていないうちに、あるいは理解が不十分なまま何となく流して進めてしまうことがあります。所謂「やりっ放し」で後からは聞けない状態になってしまっているものです。それを集中週間にまとめて見直して習得します。ポイントは日頃の学習の中で気付く理解不足や曖昧なものを、後で見直せば分かるようにチェックしておくことです。復習ノートの作成、活用が重要です。

二つ目は、期間中は中国語にどっぷり浸かることです。一時的に学習の負荷を高めて一段上のレベルへの飛躍を図ります。ただしここでは新しい知識を習得するのではなく、既存の知識をフル活用して読み書きや会話をして、知識を体得&定着させるのです。その期間はできるだけ日本語を使うのを避けて、中国語のみにします。期間は長くなくても、集中できさえすれば数日でもかまいません。メリハリを付けることで学習を加速させます。

これらの方法で知識をブラッシュアップすると、分かる感/できる感が高まって、その達成感が新たなモチベーションにも繋がります。中国関係の行事がある日や中国人の知人に会う日などを利用して、集中期間を設定してみてはいかがでしょうか?

定期的に復習する(★★★★★)

記憶を定着させるには定期的に復習することが不可欠です。せっかく覚えたのに忘れてしまって再度覚え直すほど無駄なことはありません。兼業学習者にそんな時間の余裕はありません。一度覚えたら二度と忘れない!気合と工夫が必要です。気合の方は各自のモチベーションで喚起するしかないので、工夫について考えてみたいと思います。ポイントは内容と周期です。

まず内容ですが、全部を確認しようとすると大仕事になってしまって続きませんので、絞り込むことが必要です。「独自のノートを作る」の項で紹介した通り、自分にとって「これは重要だ」とか「理解できていない」「どうも覚え難い」というものに限定してノートを作り、それを定期的に見返します。時点時点で習得できていないものを絞り込んで、ポイントに集中することで効率的に習得していきます。

次に周期ですが、毎日長時間やるのはなかなか大変です。一方、時間を開け過ぎて大部分を忘れてしまったら思い出すのが至難の技になります。忘却の彼方に消えてしまう前にこまめに復習するのが一番です。ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの「忘却曲線」によると、人が学んだ時に忘れる割合は、20分後に42%、1時間後に56%、9時間後に64%、1日後に67%、2日後に72%、6日後は75%、31日後は79%だそうです。学んだ直後から物忘れが始まり、最初は一気に、次第にゆっくりと忘れます。一方、記憶するのに適切な周期と時間ですが、まず、学習した後24時間以内に10分間の復習をすると、記憶率は100%に戻ります。そして、次回の復習は1週間以内に5分やれば記憶がよみがえります。そして、次は1か月以内に2~4分復習すれば記憶は復活します。しかも、何度かに分けて勉強することで、長期的な記憶にも繋がります。つまりベストな復習のタイミングは、「1日以内に10分、1週間以内に5分、1か月以内に2~4分」の3回です。これだけなら負担にもならず気軽に続けられます。上手く取り入れて成果を上げましょう。

あと私のように歳をとってくると記憶力を保つ努力をしなければなりません。一般的には方法は三つあるそうです。まずは「よく運動すること」で、脳に血液を送ることが記憶の保持に効果的だそうです。次に「よく食べること」です。脳を正しく機能させるためには脳に栄養を行き渡らせる必要があるそうです。最後に「脳のトレーニングを行うこと」で、常に新しいことにチャレンジすることが記憶の保持に効果的だそうです。

楽をして最大の効果が得られるように工夫しましょう。

独自のノートを作る(★★★★★)

基本的なことですが、知識を定着させるためにノートを作ることをお勧めします。私自身が紹介できるような優れたノートを作っている訳ではないのですが、勉強に割ける時間が限られている兼業学習者に参考になりそうな工夫を紹介します。それは、自分のウィークポイントに特化したノートを作ることです。

兼業学習者のノートに求められる要件は、気軽に何度も見返せて、習得すべきことが明確になっていることだと思います。私の場合は、学習初期にはノートを作る作業そのものに注力して、美しいノート、つまり整った構成で網羅的にきれいな字で書けたらそれで満足していました。しかしこういうノートは得てして見返されません。まず大量にあるので見る気になれません。そしてどこに何を書いたのかすら覚えていません。一番いけないのが、たくさんノートを作ったらたくさん勉強したような気になって、それに満足して学習を終えてしまうことです。考えてみたら要点をまとめた資料という意味では、市販の教材の方がずっと洗練されて要領を得ている筈なので、同じまとめ作業を自ら行うのは、自分で書くことによって印象付けるということ以外には効果はありません。

そこでお勧めするのが、自分のウィークポイントに特化したノートの作成です。きれいにまとまった資料は市販のものに任せて、自分自身に必要なものに限定したノートにします。「限定」の基準が人によりけりだと思いますが、私の場合は一度見聞きしたものは一旦全てメモって、その中で「これは重要だ」とか「理解できていない」「どうも覚え難い」というものをノートに整理して書いていきます。そしてノートに記述したものも学習が進むにつれて習得していくので、習得したと確信したものにはマーカーで習得済み印と日付けを付けていきます。もちろん一旦習得したと思っても忘れることがあるので、マーカー印部分は定期的にざっと眺めます。そのようにして時点時点で習得できていないものを絞り込んで、やるべきポイントに集中することで効率的に習得していきます。

手軽に取り出して眺めることができるように、ハード面の工夫も必要です。コンパクトでいつでもどこでも簡単に取り出して見られるものが理想です。私はデジタル世代とはいえない年代なので、正直言って手書きの方が愛着があってしっかり理解できます。ただ、手書きのノートは持ち歩きに不便なので、写真に撮ってスマホで眺めるやり方をしています。たぶんそんなことをしなくても、効率的でスマートなアプリがあるのだろうと思います。ご存知の方は紹介して下されば助かります。

睡眠を活用する(★★★★)

受験生などがよくやる「暗記系の科目は寝る前にやる」という方法です。諸説あるようですが、脳は睡眠中に新しく覚えたことを整理してまとめ、一時保存する仕組みになっているそうです。それを利用し、寝る30分前に覚えて、しっかりと寝て、起きたらすぐに再確認するのです。私も実践していますがかなり効果があると実感しています。記憶力の落ちてきたおじさんにも十分有効です。

留意点としては、まず十分な睡眠時間を確保することです。アメリカのペンシルバニア大学とワシントン大学で行われた研究によると、長期記憶に効果的な睡眠時間としては8時間程度が理想なのだそうです。6時間以下の場合は認知機能が時間が経つにつれ低下するそうです。一夜漬けで一所懸命に勉強しても、睡眠時間が伴わなければ取り入れた情報を正常に処理できないので、長期間の記憶定着には繋がらないそうです。(加齢と共に睡眠時間が短くなりがちなので「8時間寝る努力」が必要です。)そして暗記した後はあれこれと別のことをやらずにさっさと寝ることです。暗記の後にネットサーフィンをしたりYouTubeで好きな動画を延々と見たりすると、記憶の定着が妨げられます。

ただ、継続するのが大変です。もちろん毎晩定期的やるのが理想ですが、できるとは限りません。社会人だと突発の残業もあるし付き合いの飲み会もあります。深酒をしてしまったら、単語どころか自分が何をしていたのかすら覚えていない状態、翌朝は二日酔いでやる気ゼロ、寝坊してあわてて出勤、こんな調子では暗記&確認どころではありません。小さなお子さんがいる家庭では、子供を寝かし付けているうちに自分もグーグー寝てしまうのはよくあることです。このようにやったりやらなかったりしているうちにだんだん億劫になり、遂にはやめてしまうことはよくあることです。そういったことから、この方法は効果はあっても継続がかなり難しいと思います。自分に厳しく毎日やろうと決めていたら、できなかった日があるとそれが挫折感や自分へのストレスになったりして、かえって学習へのモチベーションを下げてしまうはめになりかねません。正直言って私もHSKなどの試験日が迫ってきて詰め込み暗記が必要な時にしかやっていません。あまり肩に力を入れず、試験などの節目を設定して、それに向けた集中トレーニングみたいな意味合いで実施するくらいが丁度良いと思います。

中国人になりきる(★★★)

ちょっと極端なタイトルですが、それくらいの気持ちで中国人みたいに振る舞ってなり切ってみるということです。自分が日本人だということを忘れて中国人になり切ったら中国語で考えアウトプットするようになるのでは?と考え、試してみました。

セリフや言い回し。プレゼン前の「尊敬的领导,亲爱的朋友们,大家下午好!」のような決まり文句とその話し方をそっくりそのまま真似てみます。日本語の挨拶は礼儀を重んじて大人しい感じですが、中国語の挨拶は堂々としてカッコよく、聴衆もタイミングよく拍手したり対応したりしてくれるので、やってみるとすごく気持ちがいいです。一度やるとやみつきになりしっかり印象に残って定着してくれます。

態度や言葉使い。日本人からみるとぶっきらぼうに思えるズケズケとしたもの言いや発音をやってみます。例えば相手の言うことが理解できなかったら「ああ〜?」と聞き返したり「ちっ」と舌打ちするような、日本人がやられたら凹んでしまう対応です。これをやってみるとなんだか大胆になれて臆することなく中国語を話せる気がします。中国人には普通の受け答えなので遠慮することもありません。やはりなり切るというのは言語習得の上では効果ありだと思います。

ただ、個人的には日本人のアイデンティティである上品な話し方や立ち居振る舞いは外国に行っても大切にすべきと思います。日本人が中国人を真似て(日本人にとっては)粗暴な受け答えをしているのをみるとどうしてもガッカリさせられます。私たちは中国語をマスターすればいいのであって過度に粗暴になる必要はないと思います。日本人としての誇りを持って交流しましょう。(そんなこと言ってるから私の中国語は今ひとつ伸びないのかもしれませんが)

日本語が好きだという中国人の友達がその理由として「日本語を話している時は自分が優しい人になった気がするから」と言っていました。日本人としてとても嬉しかったです。

日本語を断つ(★★★)

私ではありませんがゼロから学習を始めて約半年でHSK6級を合格レベル(正解率6割以上)に達した人がいらっしゃいました。一般的には信じられないスピードです。ある団体から中国の大学に派遣されてきた留学生で、留学期間中に5級合格レベルに達することがMustだったのですが、その人は「せっかく来たのだから5といわず6いくぞ!」と決意されました。その勉強法というか決意がすごかった。なんと留学期間中は日本語を完璧に断ったのです。日本人留学生たちと交流しないのはもちろんのこと、日本にいる親兄弟や友達、彼女との交流も断ったそうです。もちろん英語を話す他の留学生とも交流しない。日本のテレビやネットも見ない。完璧に中国語だけで過ごしたそうです。そうすると、中国語ができないと楽しくないとかいうレベルではなく、まさに生きていけない状況になるので死にものぐるいで覚える。するとそのうちにものごとを日本語を介さず中国語で考えるようになる、当然夢も中国語でみるようになる。そうなってくると6級合格レベルへの到達なんてあっという間だったということでした。曰く「その国にいるのだから言葉の習得なんて本気でやったら簡単ですよ」とのことでした。東京大学卒業の方でしたので元々優秀だったのでしょうが、決意して実行して目標を達成する、そのモチベーションというか精神力に感服しました。

私のような会社員にそれができるかというと仕事上日本語を使う機会が必ずありますし、日本人と付き合わなければ業務に支障をきたす場面が少なからずありますので、やっぱり難しいです。しかし彼ほど極端ではなくても極力中国語で仕事し生活することはできます。私自身もHSK受験前数週間はなるべく中国語だけで過ごすように工夫したりしています。

彼の取り組みは中国に仕事で来ている会社員はともかく、語学留学に来ている方には大いに参考になると思います。せっかく留学しても日本人の友達とつるんでばかりでは楽しいでしょうけど本来の目的を達成するのは難しいと思います。積極的に中国人の友人を作って中国現地の生活にドップリと浸かってみましょう。中国語力も伸びますし一生の思い出になると思いますよ。