帰国中モチベーションを維持する(★)

中国で中国語を学習している、あるいはした人にとって、日本に帰国した際のモチベーションの維持は意外に難しいものではないでしょうか?「とっておきの方法を」と言いたいところなのですが、私もいろいろトライしたのですが帰国中にしっかりと学習できたためしがありません。学習初期には、帰国したらあれをやろうこれをやろうと考えてテキストや参考書を大量に持って帰ったりしていましたが、計画通りにやれたことはほとんどなく、単に重い荷物を運ぶだけになってしまっていたので、最近では持って行くのもやめてしまいました。少ししかやらなかったという計画倒れのレベルではなく、全く手をつけなかったというのが実態です。

試してみたことと、挫折の原因を振り返ってみます。①集中復習時間に充てる→全くやる気になれませんでした。考えてみれば、帰国する時には無意識のうちに中国から離れてリラックスすることを求めているので、中国を想起するもののハードなトレーニングなどやる気になる筈がありません。それに気付いてからは気持ちの負担が軽い方法を試しました。②短くても毎日中国語に触れる→決めた時間に用事が入るとすぐに諦めてしまい継続できませんでした。帰国中は不在時に溜まった用事がたくさんあって、休暇でも意外にまとまった時間が取れません。③用事をしながらテキストの音声を聞く→家族がいるのでずっとイヤフォンをしているのは感じが悪く批判が高まってきたのでやめてしまいました。④撮り溜めたNHKテレビ中国語会話を見る→ ついつい別の映画やドラマを見てしまいます。⑤中国の友人と微信で交信する→ チャットは楽しいので続きますが、絵文字を使ってみたりと大した勉強にはなりません。⑥中国語の先生にスカイプで教えてもらう→ Face to Faceでの授業と比べるとやり取りが煩わしく、やっぱり中国に戻ってからでいいやと判断して自然消滅。等々です。

とはいえ、帰国中の能力維持はやはりとても重要です。スポーツによっては練習を1日サボると取り戻すのに1週間かかるなどと言いますが、語学についても同じことが言えると思います。全く中国語に触れずに一週間二週間過ごすと、その前に学習した内容の大部分が抜け落ちてしまうと共に、私の場合はリスニング能力が明らかに低下します。取り戻すまでにかなりの労力を要しますので、トータルでみると維持をする労力の方が少ないと思います。

自分ができていないのでアドバイスめいたことは言えないのですが、能力を維持するだけであれば、簡単なことでも短時間でもいいので、中国語との接点を絶やさなければ良いのだろうと思います。自分なりに中国語を使った何か楽しいことを見出すことができればと思います。私の場合は中国人の友達と遊んだり飲みに行ったりが楽しいのですが、日本にいる中国人の知人はみんな日本語が堪能なので、私の下手な中国語など聞いてくれないという問題があります。何か他の手を考える必要があります。良い方法があれば教えて頂きたいです。

言葉が理解できるメリット

新型コロナウイルスの感染拡大の状況で、ボチボチですが中国語を学習してきて本当に良かったと実感しています。それは何といっても現場の状況や雰囲気が直接理解できて、安全対策も事実に基いて判断できるからです。

私は感染拡大の前に日本に帰国したので、日本で報道されることとと中国人の仲間が提供してくれる中国語での情報とのギャップがよく分かります。日本では中国に対してまだまだ「隠蔽国家」だとか「自分勝手な国民性」だとか偏見を持つ人がいるようで、報道も事実ではあっても偏ったものが多いと思います。中国からの情報をみると日本では何故か報道されない別の事実がたくさんあります。誤った判断をしないために事実を網羅的に知る必要があります。

危機状況において事実が正確に分かることは身を守る上で最も大切なことです。外国に住む場合は言葉の習得は必須だと思います。