「教材のご紹介」カテゴリーアーカイブ

お家時間に中国語力を伸ばしましょう  学び方

単語の暗記や文法の学習、発音の練習など語学の学習はなかなか大変で、モチベーションは維持するのも難しいものです。そこで今回は効果的で効率の良い学習方法を紹介していて、興味深いコラムと異文化体験談の記述がある、読み物としても大変楽しい書籍を紹介します。中央大学の永倉百合子先生が書かれた「本当に力がつく中国語の学び方」です。

本書は中国語の基礎知識から始まって、効果的で効率の良い学び方、先生の異文化体験談で構成されています。中国語の指導そのものはポイントを押さえているだけで教えは少ないですが、本書の価値は中国語や中国に非常に興味がわきモチベーションが高まるというところにあります。学習方法は、発音、話す力、読む力、聞き取る力、書く力、そして単語力を身に付ける実践的な方法が、短いですが要領良く記述されていて大変参考になります。そしてコラムと異文化体験談には先生ご自身の悪戦苦闘の様子や失敗談、そして楽しかった出来事など中国を学び中国人とコミュニケーションした者にとってとても共感でき楽しいものになっています。

中国語のテキストはたくさんありますが、中国語の学習そのものを題材にした読み物は少ないです。本書は中国語学習者にとって参考になり励みになるお薦めの一冊です。ぜひお試しください。

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本当に力がつく中国語の学び方

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本当に力がつく中国語の学び方 [ 永倉百合子 ]楽天で購入

お家時間に中国語力を伸ばしましょう  超入門

独学の時間が多くとれる今こそ中国語力を伸ばしたいところですね。今回は中国語の学習を始めたばかり、始めようかと考えている人にお薦めの教材です。

それは「起きてから寝るまで中国語 超入門」です。本書の詳細は下記リンクの解説をご参照ください。

私も中国語を始めるにあたり単語を覚えたり文法を学んだり簡単な文章を読んでみたりしてみましたがなかなかとっつきにくく入り込めませんでした。そこで試してみたのが本書です。毎日の生活でつぶやきや簡単な会話で使われる文章を日本語併記で並べており、これを聞き流すだけで中国語が音として記憶されていたように思います。

私の経験では外国語はまず音として塊で認識してコミュニケーションが取れるようになることが最優先ではないかと思います。赤ちゃんが言語を覚えていく過程もそうですし、中国語でいえば漢字を知らず読み書きできない外国人が音の塊で言い回しを覚えて楽しそうにコミニケーションをする姿をよく見ました。実際私も本書で簡単な言い回しを覚えてネイティブの方々と話してみることから中国語のコミニケーションを始めました。通じると楽しいもので学習意欲がどんどん高まります。

中国語をやってみようかと考えている方、単語や文法の暗記や拼音の練習でちょっとうんざりしている初心者の方、是非お試しください。

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起きてから寝るまで中国語表現【超入門】

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起きてから寝るまで中国語表現 超入門 / 販売元:株式会社アルク

お家時間に中国語力を伸ばしましょう  リスニング

お家時間の独学にお薦めの教材、リスニング編です。「聴読中国語」をお薦めします。

私以外にもこの本でリスニングの練習や速読の練習をしている方がたくさんいらっしゃいます。豊富な内容で洗練された表現の長文がたくさん紹介されており、HSK頻出の単語上位3000語が網羅されています。長文読解や語彙力や文法に強化にも役に立ちます。私は人に勧められてこの本の1単元を毎日音読することを続けましたがリスニング力が上がり会話でのボキャブラリーも豊富になったと思います。CDを聴きながら練習したので発音も少しは良くなっただろうと自負しています。

是非お試しください!

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聴読中国語 (東進ブックス)

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聴読中国語 HSK(漢語水平考試)大綱準拠 (東進ブックス) [ 津田量 ]
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お薦めの学習書籍

最近では中国語の学習書籍が増えて選ぶのが難しいほどになっています。いろんな書籍を買って試してみましたが、結局のところあれこれ手をつけるよりも自分が使いやすい数冊に絞り込んで、それをしっかりやり込むのが最も効果が高いと実感しました。私の厳選お薦め書籍を紹介します。カテゴリー毎に個々の詳しい紹介もしていますので、そちらもご参照下さい。

■会話(導入):初心者の時に導入に使ったのはアルクの「起きてから寝るまで中国語表現」です。日常生活で実際に使う挨拶やつぶやき、会話などが短い文章で紹介してあって取っつきやすいです。難しい単語や言いまわしはあまりなく、楽しい内容が多いので、何度も聞いているうちに多くの文章を音で丸覚えできました。日常編や仕事編などいろんなバージョンがありますので好みのものを選べば良いと思います。

■リスニング:「聴読中国語」が音読練習にお薦めです。短いエッセイ集で内容も楽しいです。

聴読中国語 (東進ブックス

「通訳メソッドを応用した中国語短文会話800」は友人が「丸覚えしたら日常会話で困ることはないよ」と紹介してくれました。丸覚えするガッツのない私は800の中から自分が使いそうな文章を300程度選んで音読したりするうちに、少しずつ会話のバリエーションが増えてきました。一般に「しゃべれるスピードでしか聞けない」といわれますが、この本を使ってシャドウイング(音声を流して数秒後から同じスピードで声を出して読んでいく手法)を繰り返すことで話す/聞く速度が格段に上がります。

通訳メソッドを応用した中国語短文会話800

■ボキャブラリー:単語数を増やすのには「キクタン」シリーズを使いました。音とリズムで覚えていくもので発音も同時に覚えられて有効です。ただ、HSKを目指す方にとってはキクタンの各級の単語はHSKとは直接の関連はないので、そこは難点です。あえて目安として言うならばキクタンの初中級版と中級版がHSK5級〜6球レベル、上級版がHSK6級レベルと言えなくもないですが、上級版の中にはHSK6級でも出てこないような難しい単語も多いので、効率を追求する方は覚える単語を選んだ方が良いと思います。

キクタン中国語【入門編】中検準4級レベル

[音声DL付]キクタン中国語【初級編】中検4級レベル キクタン中国語シリーズ

キクタン中国語【初中級編】中検3級レベル

キクタン中国語【中級編】中検2級レベル

キクタン中国語【上級編】中検準1級レベル

力を伸ばすには「例文で覚える中国語類義語」があります。「进行」「举行」「实行」などの似た用語の意味の違いが例文を使って解説されています。これをやり込めばかなり力がつくと思うのですが実はまだ私は四分の一くらいしかできていません。

HSK用の単語集もあります。「HSK基本語彙」です。拼音付き例文もあるので理解し易く覚え易いと思います。

品詞別・例文で覚える HSK基本語彙1級‐4級 CD付

品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙 5級―6級

■文法:文法書でお勧めなのは「完全マスター中国語の文法」と「日本人が間違えやすい中国語文法」です。この二冊があればHSK6級レベルまでの疑問は解決することができます。「完全マスター」の方は網羅性の高い文法書なので通読することをお勧めします。

完全マスター中国語の文法改訂版

「日本人が」の方はタイトルの通り多くの日本人が引っかかる部分を丁寧に解説していて、分かったような分かっていないような曖昧な状態をクリアにするのにとても役立ちます。

日本人が間違えやすい中国語文法[徹底分析190]

■HSK受験対策:過去問集と模擬問題集です。HSKでは過去問や類似問題が多用されますので5年分くらいは過去問をこなしておくことを強くお勧めします。私は5級受験時に過去と同じ/類似した問題が出題されてラッキーでした。

中国語検定 HSK 公式 過去問集 4級 CD付

中国語検定 HSK 公式 過去問集 5級 CD付

中国語検定 HSK 公式 過去問集 6級 CD付

新HSK(4級)全真模擬測試題集(含1MP3)

新HSK(5級)全真模擬測試題集(含1MP3)

新HSK(六级)全真模拟测试题集(MP3CD付き)

■ステップアップ教材:お薦めなのが「成功之路」シリーズです。中国の大学や語学学校で外国人教育用に幅広く使われています。日本でもアマゾンで購入できます。残念ながら日本語が付けられているものはないですが初級レベルの教材には英語が付けられています。中上級の教材は全て中国語です。先生に解説してもらったり級友と会話練習をしたりすることを前提に作られているので独学にはあまり向かないかもしれませんが、日本にいても中国人の留学生などに個人指導をお願いするような場合など、使い方次第で有効に活用できると思います。

■会話:一般には教えてくれない大人の会話を紹介する本として「男と女の会話術」があります。恋愛や国際結婚を志す方にとっては貴重な一冊です。

男と女の中国語会話術―学校では教えてくれない!

■辞書:私はカシオの電子辞書を使ってきました。比較的評判が良く使い勝手もいいので重宝していました。しかし現在ではスマホアプリに良い辞書がたくさんありますので、利便性の面からそちらをお薦めします。

中国文化を理解する(★★★★★)

言葉というものは意思疎通のツールなので、人々が伝えたい内容を基にして成立しています。伝えたい内容というのは人々が共通的に考え行動するもの、つまりその国の文化が基になっています。従って、言語を習得するためにはその国の文化を理解する必要があります。逆に言えば文化的背景を理解していれば言語の習得は容易であると言えます。

中国文化と言っても範囲が広くてどこを見ていけばいいのか迷うところです。そして他国からではなく中国での見方で理解していく必要があります。文献を探していたところ、南京大学の海外教育学院で勉強していた知人から良い本を紹介してもらいました。中国国務院が大学の協力を得て編纂した中国語教育の副読本で、「中国文化便覧」です。中国文化理解の導入的位置付けだと紹介されていますが内容は豊富です。伝統思想、美徳、古代文学、科学技術、伝統芸術、文物、建築、工芸美術、民族、生活などが網羅的に紹介されいます。ありがたいのは日本語が併記されていることで、とても分かり易いです。是非一度ご覧になって下さい。

これの発展版として「中国歴史便覧」と「中国地理便覧」も出版されています。合わせて読むことで見識が深まり、中国語の習得に大いに寄与すると思います。