漢民族を主な民族とする国以外で、漢字を日常的に使用しているのは日本だけです。古くはベトナムや韓国、北朝鮮も漢字を使っていましたが、ベトナムは識字率の向上のため、朝鮮半島ではハングルの発展に伴い、ほとんど使われなくなったそうです。
実は日本でも漢字の廃止を検討した時期があったそうです。しかし「漢字を廃することは、字が背負っている文化を捨てること、大きな損失になる」ということで却下されたそうです。それ以降、日本人は漢字文化を大切に守り、発展させてきました。同時に、アルファベットなど西洋の言語文化も柔軟に吸収して「日本語化」してきました。
そのような経緯を経て、現代の日本人は漢字を愛していると言って良いと思います。漢字文化はもはや日本の文化や魂だと認識されていると思います。
時代を経て変化してきたとはいえ同じ漢字文化、日本人と中国人は他の国の人よりも基本的な考え方が似通っていて分かり合い易い筈です。中国で生活しているとそう実感することが度々あります。
政治やメディアの影響で互いに歩み寄れない時代が続いていますが、同じ文化を持つ人同士、そろそろもっと素直に付き合い始めても良い時期だと思います。