大物ぶりたいのかいい格好をしたいのか、はたまた理解できていないのか、以前は課題に対していとも簡単に「没问题(問題ない)」と即答する人がやたらと多かったです。本当に大丈夫なのか疑問に思い、その根拠を聞こうとするのですが、ただただ「没问题」を繰り返したり、「私の信頼する○○さんがやるから大丈夫」とか、「日本人は細かいことまで気にし過ぎですよ」とか言われて、全く確信が持てません。仕方がないので任せて、しばらく経って状況を確認したら、「没办法(どうしようもない)」という返答が。そして周囲がそのリカバリーに必死になる。これは以前の中国ビジネスでよくある構図でした。もちろん「没问题」を繰り返した人はそしらぬ顔、お咎めもなしです。
根拠のない「没问题」でも一旦は相手の面子を立てて了承すべきケースが多いので、その「没问题」が「没办法」に変わるタイミングを見極め、それより先に手を打つことが、以前の中国ビジネスに欠かせない能力でした。
さすがに今では根拠のない「没问题」を連発する人は減ってきました。タイミング見極めの能力も不要になってきたのが少々残念です。