文法は決まりごとなので正確に覚える必要があります。日本語と中国語で文法は当然異なりますので、日本人にとっては「なんでそうなるの?」と詰まってしまうことが多々あります。先生が中国人の場合、中国語で丁寧に教えてはくれるのですが、時には肝心な疑問の答えが得られず、何度も聞き直すのが億劫になり、理解が曖昧なまま流してしまったりします。私も「まあだいたい分かったからいいか」で流してきた結果、いつまでも正確に理解できず、同じ問題を何度も間違える状態が続いていました。日本語や英語といった退路を断つためにあえて中国語だけで講義を進めてもらっていたのですが、文法だけは日本語で正確に理解した方が良いと思い直し、書籍を購入しました。読んでみるとやっぱりよく分かる。これまでモヤモヤしていた疑問がスッと解けました。
私は主に中国で勉強してきたので中国人の先生にしか教えて頂いた経験がないのですが、文法については日本人の先生の方が良いかもしれません。日本人が分からないところや間違えやすいところをよく知っていて「痒いところまで手が届く」教えが期待できるからです。
書籍について、学習初心者の方にお薦めなのは「完全マスター中国語の文法」です。学習者の便利で簡単な手引きを目指して作成されているので、基本的な内容が全て網羅され分かり易く解説してあります。学習方法として私は、前から順に精読していくのではなく、最初に全体をざっと読んで内容を把握しておいて、学習を進める中で文法に疑問が出てきたら本書を調べる方法を採りました。効率的だったと思います。
中級者以上に絶対お薦めなのは「日本人が間違えやすい中国語文法」です。日本語を母国語とするが故に引っかかる特徴的な間違いから文法が説明されていて、実際に私が中国人によく指摘される日本人的中国語の誤りが本書にはほとんど網羅されていました。言語学的観点からもとても面白い本です。
この二冊をしっかりやり切ったら一般レベルの文法はOKだと確信しています。