2020年のCOVIDー19(新型コロナウィルス)の発生国の中国は、政府主導で徹底した感染拡大防止の対策がとられました。数字の精度に疑問があるという話もありましたが趨勢として約2か月(1−3月)で感染拡大抑制に成功しました。
感染拡大の傾向がみられ始めた1月中旬から即時実施したのが、企業や学校の休止措置、自宅待機、都市の封鎖、都市間の移動停止でした。市民生活においてもマスク着用の義務付け、自宅待機(外出禁止)。そして必要な医療施設を建設し感染者の隔離と治療に専念しました。これを徹底して継続しました。
経済活動は新規感染者が一定期間ゼロを維持できた段階から地方政府の責任で再開することを認めました。感染者を出したら自治体の責任者はクビなので必死です。会社ごとに感染者の有無、感染防止のルールとマスクや消毒液の備蓄の状況を確認の上、政府が承認したら営業を再開できる方策が採られました。
3月に入って国内の感染が一段落してからは外国からの逆輸入への対策です。入国者の14日間完全隔離での経過観察。私も経験しましたが、移動の機内でスタッフが「あなた達の安全は私たちが責任をもって必ず守る」と力強く宣言した後、機内での検温などの体調チェック、空港での問診、隔離ホテルへの送迎、隔離ホテルでの健康管理(PCR検査2回、血液検査1回、毎日2回の検温)と食事提供(ただし宿泊と食事の費用は自費)、そして無感染が確認できたものは証明のQRコードを取得させて、市内小区への入場に使用。
その後は外国人の入国を禁止しました。
4/4の清明節では国を挙げてコロナで亡くなった方への追悼を行ないました。10時から3分間の黙祷と警報。特に治療にあたって亡くなられた医療従事者が英雄として追悼されました。
共産党一党独裁には賛否両論がありますが、迅速に判断して対策を徹底するという意味では、このトップダウンの体制は非常に有効に機能したと思います。感染拡大がダラダラ続いた他国と比較するとよく分かります。