中国では経済が発展していく中でのひとりっ子政策で、甘やかされ、勉学のみに偏った子供たちが増えました。大人になっても協調性がなくものごとを自分で決められないことが懸念されてきました。ひとりっ子政策は取り止めになりましたが、教育などの経済的負担を嫌って、2人目3人目をつくる夫婦は多くないのが実態のようです。ひとりっ子は両親と4人の祖父母の期待を一身に背負い、それ故に大変甘やかされてわがままに育っていきます。いわゆる「小皇帝」です。
そういう子供たちに礼節を教えるのに空手道は最適ではないかと考えます。中国で子供に習わせる武道は韓国のテコンドーが多いのですが、テコンドー教室を見学に行くとスポーツ的要素の指導がメインで礼節の指導は練習前後のお辞儀くらいしかありません。対して日本の空手は礼節、挨拶、教えてもらう態度や受け答え、道を極めるための心構えなど、大人子供に関わらずしっかりと教えます。それが中国の子供にも良い教育になると思うのです。
一方の教える側も、日本で空手をやってきたのにそれを十分に活かすことができない人がたくさんいるので、空手を仕事にする機会があるというのは非常に良いことではないかと思います。まさにwin-winです。
東京オリンピックで空手が再度世界中に認知され、中国でも盛り上がることを大いに期待しています。