言葉はコミュニケーションツールなので、自分が伝えたいことに関する言葉を覚えるのが効率的で有益だと思います。伝えたいことを喜怒哀楽でみると、喜と楽は比較的早期に覚えようとしますが、怒と哀はネガティブ要素なので意外と積極的に覚えないように思います。しかし、実生活の中では使うケースが多いので、結構頻繁に使ってよく覚えられると思います。
特に中国で生活していると、文化や考え方の違いからどうしても腹が立つことがたくさんあります。中国もマナーが向上してきたので以前よりはずいぶん減りましたが、それでもあります。最近の経験を紹介します。
中国国内線の飛行機内、搭乗した時点から、隣の女の子が携帯で大音量でドラマを見てゲラゲラ笑っていてイライラしていました。そして離陸してしばらくすると、後ろの席のオバさんが私の肘掛のところに足を突っ込んできました。これが超臭い。しかも私の肘に触れて何やらヌルッとした感触でむっちゃ気持ちが悪い。怒りがピークに達したのでエルボで撃退しましたが、暫くするとまたそおっと入れてきました。呆れてもう笑うしかありませんでした。
私の日本人的感覚では、もちろんそもそもこういうことはしないのですが、少なくともエルボをされた時点で相手が嫌がっていると察して止める筈と考えます。しかし中国人の知人によると、「こういう人にははっきり言わないと伝わらないよ」ということです。「あなたの汚い足が私に触れて気持ち悪い。とても臭い。私は怒っています。迷惑なので止めて下さい。止めないなら係員に言って席を変えてもらいます」これくらい言わないと分からないのだそうです。
本当にここまで言うかどうかは別にして、日本人的に「相手がどう思っているか察しなさい」というのは通用せず、言葉で言う必要があるのは確かなようです。いくつかクレーム用語を覚えておいたほうがよさそうです。意外に使う機会が多くて習得に役立つと思います。