日本イメージのブランド化 〜メイソウ〜

日本イメージをブランド化して今や世界80か国に展開する大成功を収めている中国小売企業のメイソウ。設立当初はパクリだなんだと叩かれていまし私もそう思っていますが、今ではすっかり一ブランドとして定着しています。その手法や行動力には見習うべきものがあると思います。

メイソウの正式名称は名創優品、英語表記をMINISOとしているようです。2013年に中国広東省で始まった中国人経営者の小売会社です。中国の会社が「日本ブランド・日本デザイン」「FROM JAPAN TO THE WORLD」のコンセプトで世界展開を行なっている珍しい事例です。会社登記を東京・銀座にして日本人デザイナーが参加していますが、「日本ブランド」の事実を作るためだと思われます。日本人はともかく、メイソウのことを詳しく知らない外国人は完全に日本の会社だと認識する筈です。

日本的イメージを売り物にしているだけあって、商品仕様や店の陳列はモデルにしていると思われるダイソーやユニクロ、無印良品などをよく研究していて、シンプルでナチュラル、統一感があってとても日本的です。商品名や説明にも日本語が多用されています。創業当初はこの日本語に怪しいものが多くパクリがもろ分かりだったのですが、今ではほとんどが正しい日本語になっています。

この「パクリ」についてはモラルが問われるところですが、結果的にビジネスとして大成功を収めていることは注目すべきことだと思います。実際に良いものを売っているので中国では日本人もパクリだと笑いながらも購入しています。そして既にグローバルでは本家本元(?)のダイソーや無印良品よりも店舗数は多いです。日本の持つブランドイメージをグローバルビジネスにどう活かしていくか、日本人としては残念ですが、この業界においては中国人の方が優れているといえるかもしれません。メイソウの取り組みを研究することで新たなビジネスチャンスを創出できるかもしれません。

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