日本のビジネスのやり取りは他の国の人からみるとビックリするほど冗長です。日本人的にはマナー上全て必要な言葉のように思えるのですが、外国人、特に何事にも直接的な中国人は、何故そんなに長々と重要でないことを書くのだろうと思っているようです。
日本語「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。先日ご提示頂きました価格についてお返事させて頂きます。本社に持ち帰り関連部門と担当役員と慎重に検討致しましたが、当社の得る利益を鑑みますと大変残念ながら受け入れるのは難しいという結論に至りました。ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが、今一度再考の上ご譲歩の余地がないかご検討下さいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。」
中国語「这个价格难以接受,请让步。」
日本語「この度は当社のために寛大なる譲歩をして頂き、社長共々心より感謝しております。本当にありがとうございます。今後とも末永くお付き合いのほど、よろしくお願いします。」
中国語「谢谢你们做出的的让步」
中国で仕事をしていると中国のビジネス環境に慣れてきて直接的になってきます。日本人の、特に冗長な文章を好む人の連絡は、オブラートに包まれたように曖昧で間接的、そして無駄に長くて、何が要点か分かりにくく感じてきます。もちろんそれをそのまま中国語に直訳してもサッパリ意味が通じませんので、中国語でコミュニケーションする際には、日本人的には大胆過ぎると感じるくらい直接的な表現にすべきだと思います。
しかし、一方の中国語の連絡文も直接的過ぎて、思わず笑ってしまうほど素っ気ないです。決して無礼なわけではないですが、用件のみ伝えたらそれで終わり。少しはエモーショナルな文章があった方が気分良く仕事ができるのに、と思うことがよくあります。
日本人と中国人のビジネス文章、足して二で割ったら丁度いいのに、といつも思います。