私だけが感じていることかもしれませんが、中国の運転者が交通ルールを守るようになるにつれて、大らかさがなくなってきた気がしています。以前は他車が割り込んでも追い越しても、先に頭を入れられたらその時点で仕方がないといった様子で、たいして怒りもせず避けていました。クラクションも以前からよく鳴らしますが、それは「私が通るからね気を付けてね〜」というお知らせみたいなもので、他車を非難したり警告したりするものではありませんでした。日本人に比べて中国人は寛大だなあと思っていたものです。
しかし最近では、割り込まれないように頭を入れられそうになったら妨害したり競り合ったりします。それに負けたら後ろから煽ったりクラクションを鳴らしたりパッシングしたり、激昂した人が怒鳴り合う光景まで見られるようになってきました。日本とほぼ変わらない状態になってきたと思っています。
以下私の仮説です。以前は誰もがルールを守らなかったので誰もがなんでもありで自由に運転していました。自分も好き勝手やるのだから他人が好き勝手するのも仕方がないという感覚だったのだろうと思います。それが自分がルールを守るようになると、他人が好き勝手して得をする(=自分が損をする)のが許せないという感覚に変わってきたのだと思います。自分がルール通りに並んでいたら他人がどんどん割り込んできて、自分の順番がいつまで経っても来ないということになれば、許せないという感覚だと思います。(私は中国初渡航、海南島の空港のチェックインカウンターで経験しました。)
やはり日本人でも中国人でも、環境によって言動が異なるだけで、人間の本質は同じなのだと思います。社会の発展は喜ばしいと思う一方、個人的には世知辛い中国になってしまうことが少々残念です。