中国人の対応に凹まない(★★★)

知人の中に中国人の対応に気持ちが凹んでしまって会話する気がなくなってしまっている人がたくさんいます。日本で少し中国語を勉強して、中国人と交流することを楽しみにしてやってきた人に多いように思います。逆に中国に何の期待もせずに来た人には少ないように思います。元々の期待値に対する実際とのギャップが大きいほどガッカリする度合いが大きいということだと思います。

中国人と接した経験が多い方には分かると思いますが、日本人的感覚で中国人に接すると、もちろん人にもよりますが、粗暴、ぶっきらぼう、不親切等々のあまり好ましくない印象を受けます。例えば中国人は会話の中で相手が何を言おうとしているか推測して理解しようとしてくれる人が少ないです。私は中国の前は南米(コロンビアやエクアドル、ベネズエラなど)で仕事をしていましたが、南米の人たちはこちらが下手なスペイン語で話してもなんとか聞き取ろうとし、聞き取れなかったら質問して理解しようとしてくれます。しかし中国人は聞いた言葉が分からなければそのまま放置する人が多いです。仮に問い直してくれても「ああーっ?(2声)」と日本でいえばDQNのお兄ちゃんが因縁をつけるような声で反応されたり、こちらが分からなかったら「ちっ!」と舌打ちされたりします。また、意にそぐわないことには遠慮なく「不是!」と言いますし自分の要求を述べて相手が反応しなかったら(できなかったら)勝手にYesだと判断されます。朝の挨拶も帰りの挨拶もほとんどありません。笑顔も少ないし、日本人がお礼を言う場面でお礼を言う人は少数です。南米の人なら人に会うとニコニコ笑顔で握手して長々と挨拶してハグして女性なら頬にキス。私は仕事が変わった当初はこの南米と中国の大きな大きなギャップに苦しんだものです。

ただ、当たり前ですが当の中国人たちはそれらを悪気があってやっているのではありません。それが彼らのコミュニケーションスタイルだということです。良いも悪いもなく、日本人とは違うというだけなのです。むしろ国際標準でみると例えば日本人は明らかに遠慮し過ぎだしお礼の挨拶も多過ぎだと思います。「日本人はちょっとしたことですぐにお礼を言うので軽々しく感じる。本当に感謝しているのかどうか分からない」という中国人がたくさんいます。そして中国人のマナーや社会的道徳意識はすごい速さで成熟に向かっており、若い世代の人などには日本人よりずっと親切で優しい人がたくさんいます。個人的には日本が見習わなければならない日が来るのも近いと思っています。

互いに違いを認識すれば深い交流ができるはず、本来は何でもない違いが起因して凹んでしまってそれっきり交流しないのは残念なことです。楽しく朗らかにどんどん交流していきましょう! 

というような話を、広州に5年間駐在して中国語はかなり上手いのに引きこもりだという人にしたことがあるのですが、「そうでしょうけど、綺麗な女性に例の『ああーっ?(2声)』をやられると心の底から凹みますよ」とコメントされ、「むむむ、確かにそうかも?」と思ってしまいました。私もまだまだ修行が足りません。

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