孔子様に祈る(★★★)

「人事を尽くして天命を待つ」尽人事而待天命と言いますが、ただ待っているというのも芸がないので「困った時の神頼み」、最後は祈りましょう。日本の太宰府天満宮のように、中国でも学問の神様を祀っているところが沢山あります。中国で学問の神様、というか古代の偉大な思想家は何人かいますが、なんといっても一番有名なのは孔子です。中国各地に孔子廟があり、多くの受験生が合格祈願に出向き、许愿牌(お札)にそれぞれの願い事を書いて残します。実際になんらかの恩恵があるかどうかは分かりませんが、祈ることそのものには力があると思います。短い時間ではありますが、心静かに自分の目標と希望を見つめ直すことになるので、決意と共にやる気がみなぎります。場合によっては最善を尽くしたと思っていた「人事」がまだまだ甘かったと認識して更に頑張る気になるかもしれません。また、昔の科挙の試験場跡などがあれば訪ねてみましょう。立身出世を志してひたすらに頭脳を磨いた偉人たちのパワーに触れて、やる気になるかもしれません。

私は現時点で南京に通算で4年くらい住んでいるのですが、近くの観光地にある孔子廟や科挙の試験場は外から眺めるだけで中まで入ったことがありませんでした。近所の観光地はそれが有名なものでも身近すぎて、お金ももったいないとか考えて、何となく中までは入らないという、よくある話です。しかし、私の中国語の能力がいまひとつ伸びないのは、こんな良い環境にいるのに活用していないからではないかと思い付き、先日4年目にして初めて入場料を払って中まで入り、これまで外から眺めていた孔子像を近くで拝んで、科挙の試験場を見て昔の偉人たちに思いを馳せました。何となくモチベーションが上がった気がします。ちょっと恥ずかしくて许愿牌に願い事を書くまではしなかったのが少々心残りですが、次回のHSKで効果のほどを確認しようと思っています。

眠れなくなるほど面白い 図解 論語

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