最近では中国語の学習書籍が増えて選ぶのが難しいほどになっています。いろんな書籍を買って試してみましたが、結局のところあれこれ手をつけるよりも自分が使いやすい数冊に絞り込んで、それをしっかりやり込むのが最も効果が高いと実感しました。私の厳選お薦め書籍を紹介します。カテゴリー毎に個々の詳しい紹介もしていますので、そちらもご参照下さい。
■会話(導入):初心者の時に導入に使ったのはアルクの「起きてから寝るまで中国語表現」です。日常生活で実際に使う挨拶やつぶやき、会話などが短い文章で紹介してあって取っつきやすいです。難しい単語や言いまわしはあまりなく、楽しい内容が多いので、何度も聞いているうちに多くの文章を音で丸覚えできました。日常編や仕事編などいろんなバージョンがありますので好みのものを選べば良いと思います。
■リスニング:「聴読中国語」が音読練習にお薦めです。短いエッセイ集で内容も楽しいです。
「通訳メソッドを応用した中国語短文会話800」は友人が「丸覚えしたら日常会話で困ることはないよ」と紹介してくれました。丸覚えするガッツのない私は800の中から自分が使いそうな文章を300程度選んで音読したりするうちに、少しずつ会話のバリエーションが増えてきました。一般に「しゃべれるスピードでしか聞けない」といわれますが、この本を使ってシャドウイング(音声を流して数秒後から同じスピードで声を出して読んでいく手法)を繰り返すことで話す/聞く速度が格段に上がります。
■ボキャブラリー:単語数を増やすのには「キクタン」シリーズを使いました。音とリズムで覚えていくもので発音も同時に覚えられて有効です。ただ、HSKを目指す方にとってはキクタンの各級の単語はHSKとは直接の関連はないので、そこは難点です。あえて目安として言うならばキクタンの初中級版と中級版がHSK5級〜6球レベル、上級版がHSK6級レベルと言えなくもないですが、上級版の中にはHSK6級でも出てこないような難しい単語も多いので、効率を追求する方は覚える単語を選んだ方が良いと思います。
[音声DL付]キクタン中国語【初級編】中検4級レベル キクタン中国語シリーズ
力を伸ばすには「例文で覚える中国語類義語」があります。「进行」「举行」「实行」などの似た用語の意味の違いが例文を使って解説されています。これをやり込めばかなり力がつくと思うのですが実はまだ私は四分の一くらいしかできていません。
HSK用の単語集もあります。「HSK基本語彙」です。拼音付き例文もあるので理解し易く覚え易いと思います。
■文法:文法書でお勧めなのは「完全マスター中国語の文法」と「日本人が間違えやすい中国語文法」です。この二冊があればHSK6級レベルまでの疑問は解決することができます。「完全マスター」の方は網羅性の高い文法書なので通読することをお勧めします。
「日本人が」の方はタイトルの通り多くの日本人が引っかかる部分を丁寧に解説していて、分かったような分かっていないような曖昧な状態をクリアにするのにとても役立ちます。
■HSK受験対策:過去問集と模擬問題集です。HSKでは過去問や類似問題が多用されますので5年分くらいは過去問をこなしておくことを強くお勧めします。私は5級受験時に過去と同じ/類似した問題が出題されてラッキーでした。
■ステップアップ教材:お薦めなのが「成功之路」シリーズです。中国の大学や語学学校で外国人教育用に幅広く使われています。日本でもアマゾンで購入できます。残念ながら日本語が付けられているものはないですが初級レベルの教材には英語が付けられています。中上級の教材は全て中国語です。先生に解説してもらったり級友と会話練習をしたりすることを前提に作られているので独学にはあまり向かないかもしれませんが、日本にいても中国人の留学生などに個人指導をお願いするような場合など、使い方次第で有効に活用できると思います。
■会話:一般には教えてくれない大人の会話を紹介する本として「男と女の会話術」があります。恋愛や国際結婚を志す方にとっては貴重な一冊です。
■辞書:私はカシオの電子辞書を使ってきました。比較的評判が良く使い勝手もいいので重宝していました。しかし現在ではスマホアプリに良い辞書がたくさんありますので、利便性の面からそちらをお薦めします。